Reportイベントレポート

2023年09月12日
環境を考える人づくり 自然との共生を学ぶ

MIZUBEキャラバン2023 みんなの海ごみクリーン大作戦in友ヶ島 開催しました!

9月2日(土)MIZUBEキャラバン第3弾の「みんなの海ごみクリーン大作戦in友ヶ島」を開催しました!昨年度は小学1年生~3年生が対象でしたが、今回は小学4年生~6年生が対象でした。

台風7号の影響で友ヶ島の桟橋に被害があり、前日まで運航か分からない状況が続きましたが、結局復旧が間に合わず残念ながら友ヶ島には渡れませんでした。

ですが、代替案を用意しておりましたのでプログラムを変更して開催いたしました。

 

当日は、協会本社に集合し観光バスで和歌山県にある休暇村 紀州加太まで移動しました。

休暇村の会議室をお借りしていましたので、そこでスタッフや講師、学生ボランティアの方たちの紹介からスタートしました。

 

今回、講師として和歌山の無人島・友ヶ島を拠点に、海洋廃棄物の問題を改善するための調査研究をされている、一般社団法人加太・友ヶ島環境戦略研究会(KATIES)の平井先生にご協力いただきました。

 

平井先生の紹介の後、海と陸の割合はどれでしょうという3択クイズが出されました。

答えの前にアイスブレイクをしていただき、地球儀柄のビーチボールを10回投げて、受け取った人の右手の人差し指がさしているところが海か陸かを答えてもらいカウントしていきました。

今回は10回投げて海8:陸2になりましたが、何回も繰り返し平均すると必ず海7:陸3になるそうです!

そしてクイズの答えはもちろん海70%、陸30%が正解でした!

 

緊張もほぐれたところで、砲台跡の探検に出発です!

 

休暇村から15分ほど歩き、展望台まで来ました。

展望台からは、本日行くはずだった友ヶ島が目の前に見え、更には淡路島や大阪、うっすらではありますが明石海峡大橋まで見えました!

これらの位置関係を教えていただき、少し自由時間を取りました。
皆さん大きなバッタを捕まえたり、景色を堪能したりして過ごしました。

その後に砲台跡(深山第一砲台跡)に行き、弾薬庫などを見学しました。

友ヶ島の第三砲台跡によく似ており、友ヶ島に渡れなくても雰囲気は感じてもらえます。

ここでは、平井先生に戦争の時に作られたが、結果としては使用しないまま終戦になったこと、友ヶ島の弾薬庫には天井に丸い大き目の穴が開いており、その穴を通して大砲の弾を上に運んでいたらしいのですが、こちらの深山の弾薬庫は穴がなかったり、穴があっても友ヶ島に比べると小さい穴だそうです。地上に繋がっていたので、もしかしたら、この穴で会話をしていたのかもしれないねとお話しがありました。

砲台跡の中はとても涼しかったですね!

ここでも少し自由時間をとりました。

探検の後は一旦休暇村の会議室に戻り、お昼休憩です。

ご飯を食べ終わった方へは会議室内で学生ボランティアの方が実際に外国に行った際に拾った海ごみを展示してくださり、その解説もしていただけました。

もしかすると日本にも同じ物が漂着しているかもしれませんね!

 

お昼休憩の後は、いよいよ海ごみクリーン大作戦です!

海岸へ行く途中にも、深山第三砲台跡(男良谷砲台跡)があり、先程とは見た目が違う

砲台跡でした。

ここから5分ほどで海岸です!

海岸では平井先生より注意点を聞き、そしてごみ拾いをしながら1つだけ『お気に入りのごみ』を見つけてくださいとお願しました。

9月ですが、日差しが強く日陰もないので、全員のお気に入りのごみを見つけられた時点で、熱中症の心配もありましたので、ごみ拾いは早々に切り上げることにしました。

短時間でも45リットルのごみ袋がいっぱいになるぐらい、皆さん沢山のごみを拾ってくれました。

会議室に戻る途中、日陰で平井先生から漁師さんのブイなど皆さんの拾ったものや、石に開いた穴については貝が開けたものだと教えていただきました。

この後、山道を登り休暇村まで戻りました。

少しクールダウンしてもらうため、長めの休憩をはさんだ後は、皆さんに見つけてもらった『お気に入りのごみ』のストーリーを考えてもらい発表しました!

・いつ?

・どこで?

・だれが?

・どんなふうに捨てた?

・拾われた今の気持ちは?

そのごみの気持ちになって考えてもらいました。

 

【いつ?】では「台風7号で」等

【どこで?】では「大阪」等

【だれが?】では「釣り人」や「工場の人」等

【どんなふうに捨てた?】では「蹴とばしてしまった」や「風でとばされて」等

【拾われた今の気持ちは?】では、「ありがとう」や、「また元の人のところに戻りたい」や、「また使ってほしい」等の回答がありました。

 

皆さんのごみの気持ちになって考えてくれたストーリーがとてもよかったです。

海ごみを拾った後に「また使ってもらいたい」という言葉には響くものがありました。

発表の後は平井先生より、友ヶ島の実際の動画を見せていただきました。

何故、無人島の友ヶ島にごみが沢山集まるのか、それは潮流の関係で引っかかる位置に友ヶ島があるからだそうです。

また、40年近く前に販売していたアイスの袋も友ヶ島に漂着していたようで、実際に見せていただき、長い年月が経ってもプラスチックごみは分解されず残っていることを改めて実感しましたね!

そして、海ごみの影響で生きものはどうなっているかを実際の写真など見せてもらいながらお話いただきました。特に、豆カンという牡蠣やホタテ貝などの養殖に使われるプラスチックの物はそのまま海に捨てられるそうで、日本だけでなく世界で同じ物を使用しているため、沢山海ごみとなっているようです。また、それらの小さいプラスチックは海鳥などの生きものが間違えて食べてしまい亡くなってしまうことも教わりました。

今回は残念ながら友ヶ島には渡れませんでしたが、深山の探検を通して歴史、海ごみの漂着の仕組み、どうしたら海ごみを減らすことができるかなどを体験しながら楽しく学習できました!

加太・友ヶ島環境戦略研究会の平井先生、学生ボランティア皆さまの手厚いサポートのおかげです。本当にありがとうございました。

※回収した海ごみは、産業廃棄物処理業者へ依頼し、処分しております。

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