Reportイベントレポート

2023年03月16日
SDGsアクション 新たな取り組み 環境を考える人づくり 自然との共生を学ぶ

木づかいプロモーション企画 森林学習・間伐体験 レポート

 現在、啓発ツール開発事業で協会事業の魅力を発信するため、プロモーション動画を制作しています。学生と一緒に本棚のコンセプト決めから森林の現状や現場で働く方の想いを学ぶ森林学習、そして間伐体験などを協会職員と共に学び、本棚が完成するまでの様子を撮影します。この撮影した動画等を協会の普及啓発活動を広め、より魅力的に伝えるための協会プロモーションビデオを作成します。

 2022年7月5日(火)にこがわクックの浅井様と学生と一緒に本棚についてコンセプトメイキングを行いました。    
この日は5名の学生が参加してくださり、環境推進部、吉安部長の席の前に本棚を設置するため実際に場所を見てもらい、その後どんな本棚がいいか意見を出してもらいました。
「釘を使わない」、「1000年使える」、「みんなが毎日そこに来たくなる」や「苔やアロマ」など癒しの場にするなど沢山の意見を出していただきました。

 2022年9月4日(日)は鶴見緑地で焚火をしながら企画ミーティングの予定でしたが、台風接近に伴い残念ながら中止となりました。

 2023年2月2日(木)には、和泉市にて森林学習・間伐体験・製材所見学を行いました。
今回は学生5名と、動画の挿入音楽を作成していただけるムジカスケッチの小山様も参加していただきました。
 まずは、森林組合泉州支店で木下支店長に大阪府産材の利用と山の現状についてお話いただきました。
大阪府内の森林は人工林率が49%と全国の平均を上回っていること、間伐してもその木材を山から出すには、作業道を作り積込・林内運搬ができないと運び出せないこと、いずもく(※1)の利用促進で和泉市内の公共施設の木質化や出生記念などの記念品として行政は利用しており、また民間でもいずもくを使った家を建てたり、オーダーメイド家具を作った際には和泉市独自の補助も創設されたそうです。

※1.『いずもく』とは大阪府初の「おおさか材」として認証されることとなった和泉市内産材を「いずもく」という。

 木下支店長のお話が終わり学生からの質問も答えていただいたところ、SCALE&CHEFIELD KIML‘ARTの木村シェフがお弁当を持ってきてくださいました。
木村シェフからは地産地消の話をしていただき、本日のお弁当の説明もしていただきました。

 おしゃれな見た目ですが、食材のほとんどが大阪産でした!こんなに沢山あるんですね!
近所のスーパーではあまり大阪産は置いてないのでびっくりしました。

 午後からは山へ移動し、森林組合の長(おさ)さんから斜面の上の方にある間伐材はなぜ運び出さないのかや、スギとヒノキの見分け方、木の節は現在ではあじがあっていいと人気があるのに、節があると木の価値自体は下がってしまい販売価格は安いが、その木を使用して作った家具などはとても高く売られている。逆に節をつけないように人が手をかけて枝を切って育った木は価値があり、販売価格は高いがあまり売れないという現状にもどかしさを感じているようでした。
知識の無い私たちへもとてもわかりやすく説明いただけました。

 次に間伐体験をさせていただきました。森林組合の木下支店長に教えてもらいながら順番に鋸で木を削っていきました。合計10名で削りましたがかなりの時間がかかりました。

 木下支店長よりオッケーがでたので、木を倒すためにロープを引っ張ります。
倒した後の木を見てみると、手前に長く残っている部分があります。これを残して切らないと木が倒れる方向が分からず危険とのことでした。木を倒す方向まで計算されていると知り興味深さが増しました。

 間伐体験の次は、松葉善製材所さんを見学させていただきました。
松葉善製材所さんでは、既製品のサイズの木材も製材しておられますが、既製品では対応しにくい様々なサイズのニーズにも対応し、小ロットのオーダーメイドも請け負っているとのことでした。
 また、木材をカットする鋸は機械とはいえ、原木はひとつとして同じものがないため、1本1本原木の状態を見て丁寧に製材されているそうです。
機械につけられている鋸の大きさに驚きました!

 切った木材を触らせてもらうと水分が沢山含まれており、これにも驚きました。
普段は加工済みの木材家具や木そのもの、枝等しか触ることがないので、原木には沢山水分がある事を知りました。沢山水分が含まれているので、乾かすにも自然乾燥では半年程度かかるようです。乾燥工程を短縮するために自動木材乾燥機の中へ入れると10~14日に短縮できるとのことでした。残念ながら自動木材乾燥機は見れませんでした。
 最後に本棚作成に使う木材でこんなのがいいなと思うものを各々探してもらいました!
いずもくも発見しました!

 製材所さんを後にし、最後にこがわクックさんの「いずみふれあい農の里」にお邪魔して本日の感想等を皆さんで共有しました。
皆さん木(間伐材)に対する想いが沢山あったようで、紙にしたらもっといいのでは等たくさん意見を伝えてくれました。やはり、話に聞くより実際に現場に行って体験することの大切さを実感しました。

 また、森林組合さんや製材所さんで働いている方々を勝手なイメージで怖そうな人たちなのかと思っていましたが、全く逆で皆さんとても親しみやすい方々でした。
仕事内容・活動内容もそうですが、もっと現場で働いておられる方々が大阪府民・市民と直接会える機会を作り、人の繋がりでも『いずもく』をアピールできるのではと思いました。

                                    次回へ続く・・・

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