Reportイベントレポート

2023年12月18日
SDGsアクション 循環型社会に向けた取組み

びわ湖で学ぶ!SDGs アクアのめぐみエコツアー

 令和5年12月2日(土)に「びわ湖で学ぶ!SDGs アクアのめぐみエコツアー」を開催しました。

 このツアーは、一昨年12月開催の「六甲で学ぶ!SDGs 食とエネルギーと森林」、昨年10月開催の「亀岡で学ぶ!SDGs リバーフレンドリーエコツアー」に続く環境問題講演会第3弾として、近畿地方の多くの人々の暮らしを支える日本最大・最古の淡水湖「びわ湖」の湖上と湖岸において、楽しみながら、びわ湖の環境を学びつつ、豊かな自然や水辺の暮らしを見つめなおすきっかけを現地で感じていただくものです。

 当初の開催日は11月18日(31名の参加予定)でしたが、強風の予報に伴い、びわ湖において乗船を予定していました環境学習船megumi号の欠航がその前日に決まりまして、12月2日に延期することとなりました。

 延期となりました当日は、滋賀県北部で雨の予報があったものの、大阪は好天に恵まれた中、18名の方々にご参加いただき、近鉄大阪難波駅南都銀行大阪支店前からバスで出発し、車内ではびわ湖や滋賀県にまつわるクイズで現地のご理解を深めていただき、クイズの正解数が多かった方には賞品をお渡しするなど、和やかな雰囲気で現地に向かいました。

 午前のプログラムで環境学習船megumi号の乗船港である大津港に到着し、当協会の環境特使で元大阪産業大学教授・大阪府立環境農林水産総合研究所客員研究員の花田眞理子先生も本ツアーに特別参加するため大津港から合流し、参加者の皆さまとともに環境学習船に乗船しました。

 参加者の皆さまには、乗船してまもなく1階の多目的ラウンジにご着席いただき、立命館大学客員研究教員・教授で認定NPO法人びわ湖トラスト事務局長でもある熊谷道夫先生をお招きしての講演会を始めました。

 この講演会では、冒頭に、熊谷先生がご活動されている認定NPO法人びわ湖トラストで開催されている「親子環境学習講座」や「E/SASV Games(イーサスブイゲームズ)」などのご紹介がありました。

 なお、この「E/SASV Games(イーサスブイゲームズ)」は、仮想空間と実空間のハイブリッド型ソーラーボート大会で、今年初めて開催され、中学生チームが大学生チームに勝って優勝したそうです。

 その後、熊谷先生には、びわ湖の環境をはじめ、歴史、生物、食文化など幅広い観点からわかりやすく説明いただいたほか、船内から時折見える浮御堂、琵琶湖大橋、比叡山や比良山地などの景勝地についてもその都度解説いただきました。

 また、環境学習船megumi号は、白髭神社湖中大鳥居に近づいて停止し、熊谷先生の有意義な解説の元、じっくりと見学させていただいた後、琵琶湖から神秘的な姿を見せる沖の白石も特別に周回いただき、参加者の皆さまには貸切船ならではのクルーズを楽しんでいただきました。

 なんといっても、当日は、各所において何度も虹が見られ、参加者の皆さまはカメラを片手に感動しきっている様子でした。

 今回は、環境学習船megumi号には約2時間30分ほど乗船して滋賀県高島市の今津港に到着しましたが、その大半において熊谷先生にお話しいただき、参加者の皆さまが熱心に聴き入っているところが印象的でした。

 昼食は、高島市針江地区にありますラシーヌホーム針江しょうずレストランにバスで移動しました。

 自然豊かな高島市は、年間を通じて湿度が高く昔から発酵に適した風土・気候で、「発酵するまち高島」ともいわれています。

 しょうずレストランでは、高島特産の味噌・醤油・酒粕や地産地消の新鮮な食材を使ったランチをいただき、参加者の皆さまがご満足された様子でした。

 午後のプログラムは、しょうずレストランと同じ地区内で、「かばた」見学の出発地となる針江生水の郷事務所前に行きまして、参加者の皆さまは3班に分かれて、それぞれガイドスタッフの元、約1時間、各所を見学してまわりました。

 「かばた」は、各家庭において非常に綺麗な水が自噴するシステムで、飲料や炊事などの日常生活に利用されており、この究極なエコの生活を見学させていただきました。

 また、「かばた」は、実際にお住まいになられている敷地内に入って見学させていただくので、参加者の皆さまの中には戸惑いの表情を見せる方もおられましたが、清らかな水の美しさやこうした水を守る地域の方々の不断の努力に参加者の皆さまは心を動かされていたようです。

 「かばた」見学後は、バスを駐車させていただいた川島酒造や道の駅藤樹の里あどがわに立ち寄りまして、参加者の皆さまは思い思いにおみやげを購入されておられました。

 そこからはお待ちかねの車内での花田先生によるサプライズ講演会を開催しまして、JR比叡山坂本駅までの1時間弱、花田先生にはびわ湖の歴史や文化について楽しくわかりやすくご講演いただきました。

 最後に、びわ湖が近畿地方に住む私たちにとって大切な資源であることを理解している中で、今回のツアーでは、熊谷先生による講演会においてびわ湖の水温が上昇するなどの環境悪化が生じていることも学ばせていただき、参加者の皆さまには水をはじめとした環境の大切さを改めてご理解いただいたことと思います。

 また、びわ湖をはじめとした滋賀県には、魅力あふれる自然、歴史、文化など豊富な資源が今なお大切に残されていることも学ばせていただきました。

 今後とも、滋賀県やその他の地域も含めまして有意義なツアーを企画し、参加者の皆さまが楽しみながら日々の生活の中で環境にやさしい取組を行おうとするきっかけになるようなツアーを開催してまいります。

 このたびは、熊谷先生、花田先生、琵琶湖汽船株式会社、針江生水の郷委員会、ラシーヌホーム針江、川島酒造株式会社の関係者の皆さまには、ご協力、ご支援いただき心より御礼申し上げます。

 また、参加者の皆さま、ご参加いただきありがとうございました。

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