Reportイベントレポート
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2024年11月07日新たな取り組み 環境を考える人づくり 自然との共生を学ぶ大阪湾
WE LOVE 大阪湾♡生きもののおうちをつくろう! カゴを海に沈めました!
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8月6日(火)に実施された、WE LOVE 大阪湾♡生きもののおうちをつくろう!で参加者の皆様に「貝殻のガーランド」を作って頂きました!
そこで作ったガーランドは、実際に海の中へ沈められて生きものたちの住み家になる…というお話でした。
そして、9月14日(土)に大阪府漁連さんと堺市漁協さんにご協力いただき、堺市にある「なにわCHISHIKI浜」にガーランドを設置したかごを沈めてきました。
ここでは、キチヌやマハゼといった魚やアサリがたくさん生息しているため、そのアサリを食べにクロダイやアカエイなどがやってきます。
なにわCHISHIKI浜には小さな砂の干潟がありますが、浅瀬には小さな魚たちが隠れる場所があまりありません。人工的にタイドプールを作ったり、様々な取り組みを実施してきましたが、今回は皆さんに作ってもらった貝のガーランドを沈めることで、小さな生き物たちの隠れ家を作ります。
その結果を10月24日に確認してきましたのでご報告をいたします!大変長らくお待たせいたしました…。
満潮の時刻が来る前に急いでかごを沈めた場所を探します。
かごにはびっしりと、「カンザシゴカイ」の仲間が…
色々なものに付着して、棲管とよばれる白い家を作り、その中で生活します。管の中から鰓を出して、海中を浮遊しているプランクトンや、有機物をこしとって食べています。その中に、「フタバベニツケガニ」というカニの仲間が入っていました!なんと、このCHISHIKI浜の生物の中では初記録です。
ワタリガニのなかまで、5番目の足が「遊泳脚」というオール状の泳ぐための足になっていて、カニなのに泳ぐのが得意なカニです。
このCHISHIKI浜では、タイワンガザミやイシガニなどの大型のワタリガニの仲間が多くみられますが、今回、小型種のフタバベニツケガニが見つかったことで、かごを沈めたことで小さな種類の隠れる場所が増えたと思いたいですね。海中のかごの様子です。海の中は見通しが少し悪いですが、カメラを入れたところ、「シマイサキ」の幼魚がかごのまわりを泳いでいました。かごの中には入っていませんでしたが、漁礁のような働きをしてくれているものと考えております。ちゃんと生きものたちの集まる場所になっていますね。
みなさんに作ってもらったガーランドは、カンザシゴカイの住み家になってしまい原型がようやくわかる程度。カラフルなビーズがあることで、なんとか作ったものであることがわかるでしょうか。
そんな中にも魚が入っていました。マハゼです。このCHISHIKI浜ではよく見られるマハゼですが、そんな生物の住み家になっていたことが、このかごを仕掛けた意味に繋がると考えております。
他にも、大きなイシガニ、アカエイなどが なにわCHISIKI浜で確認できました。
みなさんに作って頂いたガーランドは、しっかりと生きものたちの住み家になっていました!
カンザシゴカイの仲間が張り付いていて、少し見た目はおどろおどろしいですが季節的なものであると専門家の方にお聞きしましたので、来年の春以降はまた新しいかごの様子が見られるかもしれません。
その際は、また定期的にこのホームページでご報告をさせていただきます。今回の阪急うめだ本店8階GREENAGEで開催したイベントに参加してくださった皆様、本当にありがとうございました!また、今回かごの設置にご協力いただきました、大阪府漁連さん、堺市漁協さんにも多大なるご厚意を頂きました。本当にありがとうございました。