Reportイベントレポート
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2025年04月10日SDGsアクション 循環型社会に向けた取組み 環境を考える人づくり#環境学習 SDGs
「おやこでおかいもの!グリーンコンシューマー体験」を開催いたしました!
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2月23日(日)に阿倍野市民学習センター内の研修室で「おやこでおかいもの!グリーンコンシューマー体験」を開催しました。
今回の講座は、小学生の親子を対象に、環境を大切にしたお買い物を体験していただく講座となります。
9時30分に受付を開始。
お子様限定で環境に配慮した文房具セットをお渡ししました。文房具セットの内容は、以下の5点です。
1. ノート(びわ湖・淀川水系のヨシを中紙に使用、売り上げの一部はヨシ群落の保全活動に)
2. ノート(古紙パルプ配合率100%の用紙(再生紙)を使用)
3. 消しゴム(ホタテの貝殻等のバイオマス由来の材料を配合)
4. スティックのり(詰め替えのできる植物由来)
5. えんぴつ(適切に管理がされていると認証された森林から産出された木材を使用)どれも、文房具屋やインターネットですぐに買うことができる商品です。
いつも使う身近な商品にも環境に配慮されたものがたくさんあることに気付いてもらえました。
さて、9時45分になり、講座開始です。
当日に1組のキャンセルがありましたが、8組18名(大人9名、子ども9名)の方にご参加いただきました。講師は、認定NPO法人環境市民の副代表理事である下村志津子氏です。
認定NPO法人環境市民は京都に事務所があり、
地球規模の環境問題を視野に入れ、地域で実践活動を行い、戦略的な行動提案をできる環境NGOとして活動を展開されています。
さて、みなさんは「グリーンコンシューマー」という言葉を聞いたことはありますか?
下村先生から
「グリーンコンシューマーとは、環境のことを大切に考えてお買い物をする人のことです。これからみなさんにはグリーンコンシューマーになっていただきます。」
とはじめにお言葉がありました。
どうして「環境を大切に考えたお買い物」が必要なのでしょうか?
近年、環境を大切にしなければいけないと思う人や企業が増えてきて、環境を大切に考えた商品も増えてきています。
しかし、お店に置いてある量は少なく、価格も高いものがほとんどで、多くの人が買うことをためらってしまいます。
でも、環境を大切に考えた商品を買う人が増えれば、売る人も多く仕入れようとします。
そうすれば、作る人も環境を大切に考えた商品をたくさん作るようになります。
環境を大切に考えた商品がたくさんお店に置くようになれば、価格差もなくなり気にはならなくなります。だから、一人でも多くの人が「環境を大切に考えたお買い物をする必要がある。」ということを学びました。
では、「環境を大切に考えたお買い物」はどのようにすればいいのでしょうか?
先生から「3Rという言葉を聞いたことがある人。」という質問に何人かの子どもたちが手をあげました。
3R(Reduce,Reuse,Recycle)について、水の飲み方に例えに出してわかりやすく教えてくれました。「リデュース」は水筒を使う。(ごみを出さない)
「リユース」は水筒を洗って何度も使う。(形を変えないで繰り返し使う)
「リサイクル」はペットボトルをエコバックなど別の物に作り変えて使う。(形を変えてもう一度使う)お買い物をする上で、その商品が3Rのどれにあたるかを考えて買うこともポイントの一つです。
さて、ここでお買い物のポイント、「グリーンコンシューマー10原則」を下村先生から教えていただきました。
【グリーンコンシューマー10原則】
1.必要なものを必要な量だけ買う
2.使い捨て商品ではなく、長く使えるものを選ぶ
3.包装はないものを最優先し、次に最小限のもの、 容器は再使用できるものを選ぶ
4.作るとき、使うとき、捨てるとき、資源とエネルギー消費の少ないものを選ぶ
5.化学物質による環境汚染と健康への影響の少ないものを選ぶ
6.自然と生物多様性を損なわないものを選ぶ
7.近くで生産・製造されたものを選ぶ
8.作る人に公正な分配が保証されるものを選ぶ
9.リサイクルされたもの、リサイクルシステムのあるものを選ぶ
10.環境問題に熱心に取り組み、環境情報を公開しているメーカーや店を選ぶ上の10原則を元に、あべのベルタB1階の関西スーパーベルタ店で実際に「環境を大切に考えたお買い物」を親子で体験していただきます。
今回のお買い物のテーマは 、子どもが主体的に考えていただくため「おやつ」 にしました。
お菓子、果物、飲み物など食べたいおやつを10原則のどれか1つでもいいので、考えながら購入してもらいます。早速、「どこで作ったの?」「原材料はどこのもの?」「値段は?」「食べ終わった後のごみは多いか少ないか?」などが書かれたワークシートと、1家族1000円分のお買い物券を持って体験開始です。
「どこで作ったの?」「原材料はどこのもの?」は、
10原則の説明の時に先生から、「遠くから物を運ぶとき、CO₂がたくさん出てしまうけど、近くのものだったらCO₂の出る量も少なくなる。」というお話を聞きました。
これもお買い物の一つのポイントとなります。
さて、体験が始まり、各参加者は思い思いにお買い物を始めました。
果物、野菜売り場やお菓子売り場で考える家族を発見。
お菓子の裏側を見たり、同じような商品でもごみが出ないものを選んだり、しっかりと先生の教えてくれたことを考えてくれていました。
お買い物を終え、研修室に戻ってからはグループワークを行いました。
3つのグループに分かれて、お名前と買ってきたもの、どうしてそれを選んだのかなどをお話してもらいます。
はじめは照れながらも、保護者の方に手伝ってもらい、ワークシートを見ながら、みんな上手にお話できました。
グループワークが終わったところで、先生よりお話がありました。
先ほども出てきた3Rですが、3Rの中でも大事にする順番があります。
1番は「リデュース」ごみを出さないこと。
2番は「リユース」再使用すること。
3番は「リサイクル」作り変えて使うこと。ごみを出さないことが一番大切だと学びました。
また、お買い物のポイントとして「環境マーク」についても教えてもらいました。
途中、クイズも交えて「見たことあるマーク」の意味を知ることができました。次に、海のプラスチック問題についてお話をしてくれました。
ウミガメがネットに絡まっている映像は衝撃的でした。
プラごみ問題は世界的にも注目が高く、みなさんも知っている、マクドナルドやスターバックスなどでもプラスチックをできるだけ減らす、使わないなどの世界中の企業が取り組んでいると教えてくれました。
また、森永のダース(DARS)の「1チョコforスマイル(ガーナなどカカオの国の未来を担う子どもたちの教育環境の改善や児童労働問題への取組)」や無添加おやつとしてお配りしたカンロ飴の「レッドカップキャンペーン(一人でも多くの子どもたちに学校給食を届ける支援をする取組)」の説明がありました。
世界中には、今回参加された小学生たちと同じ年齢の子たちが、「学校に行けない」や「毎日きちんとご飯を食べることができない」といった生活を送っています。私たち一人一人の行動が助けになることも学びました。
さて、ここで発表の時間です。
グループワークで話したことを各班から1名ずつ発表します。「食べた後のごみが少ないもの、プラスチックでなく紙の包装であること。」
「(会場のある)阿倍野区で作られて、原材料も国産であること。包装も過剰包装でないこと。」
などの発表がありました。
他にも先生からも注目した商品の紹介がありました。
「きゅうり」を購入したご家族は、パックではなく1本から売っているものを選んでいました。
きゅうりの旬は夏で、水分量が多く暑い夏にぴったりの野菜です。
旬のものを旬の時期に食べることも大事。ということも教えていただきました。買ってきたものはいろいろでしたが、先生のアドバイスをしっかりと聞き、それぞれが考えながら商品を選んだことをみんなで確認出来ました。
ぜひ、今後のお買い物にも役立ててください。
最後に先生から参加者へ質問がありました。
「これからも環境を大切にしたお買い物をしてくれる人?」
の掛け声に、全員が大きな手を挙げて答えてくれました。
ここで、下村先生のお話は終了となりました。下村先生ありがとうございました。
最後に、事務局からお買い物体験にご協力いただきました関西スーパー様の環境への取組のご紹介をさせていただきました。
まず「関西スーパー 環境・社会貢献活動報告書2024」を家族ごとに配布いたしました。
( こちらからダウンロードできます。 )
また、今回、体験で利用させていただいたベルタ店にも、ごみの分別箱があり、リサイクルできるものはリサイクルを行っています。
そして、参加者も購入していましたが、
関西スーパーでは 「 食品ロス削減にご協力いただきありがとうございます 」 と書かれた青い札やシールが貼ってある商品があります。
これは、賞味期限が間近で売れ残ったら廃棄されるものについてあり、売り切ってごみにならないようにお求めやすい価格にしているものです。
すぐに食べるのであれば、こういった商品を選ぶことで食品ロス削減にもつながることをご案内しました。
これで、今回の「おやこでおかいもの!グリーンコンシューマー体験」は終了となりました。
今回のアンケート結果では、ほとんどの方が「大変良かった」「楽しかった」と評価していただきました。
参加された小学生からは「かんきょうをかんがえるのがたのしかった」「どういう理由で買うのか考えたりすること」が楽しかったとうれしい感想がありました。
保護者様からは「楽しみながら学ぶことができました。」「体験型で小さな子どもにもわかりやすかったと思います。「包装のすくないもの」の視点で買い物してくれそうです。」などのご感想をいただきました。
参加されたみなさまが、明日からもグリーンコンシューマーになることが多いに期待できます。
その他にもいただいたご意見は今後の参考にさせていただきます。
最後に、ご協力いただいた皆様、ご参加された皆様、本当にありがとうございました。